大きな窯の中からすくい上げられたのは、まさに雪のように白く輝く海の結晶。これが五島列島の碧く澄んだ海からの贈り物、『矢堅目の塩』だ。
五島列島の北部に位置し、かつて上五島の要所として外敵の侵入を見張るために「矢」を持った兵で「堅めた」と言われる矢堅目。この場所で『矢堅目の塩』は生まれた。
大きな窯に海水を汲み入れ、薪を使用した直火焚きで煮詰めること丸一日。今もなお手作りにこだわり生産されている『矢堅目の塩』は、添加物・加工助剤も一切加えず東シナ海の海水のみを使用した「海水塩」だ。矢堅目の塩の特徴とも言える旨味・まろ味そして甘味を出すため、その日の天候や気温に合わせて長い経験を積んだ職人が丹念に火加減を調節する。その後二日間かけてゆっくりと寝かせれば、豊富なミネラルを凝縮させた海の恵みが出来上がる。
『矢堅目の塩』と共に人気の商品が海藻と海水を煮詰めて作られる『矢堅目の藻塩』だ。
『来ぬ人を まつほの浦の 夕凪に
焼くや藻塩の 身も焦がれつつ』
と百人一首の和歌の中にも出てくるほど歴史の古い藻塩。『矢堅目の藻塩』は古代から伝わる伝統製法を元に長年の経験を生かした独自の製法で作られている。
「何よりも海を愛し、自然を愛する気持ちで矢堅目の塩を作っている。」
今も変わらず五島の地で自然と共に生きる人の言葉だ。
そんな思いがこもっているからか、『矢堅目の塩』の優しい旨味は食材本来の味を引き立てると共に、すべての命の源でもある海と私たちとの関係を再認識させてくれる。
矢堅目の塩 250g 525 円
矢堅目の藻塩 200g 800 円