東シナ海の豊潤な海に四方を囲まれた奈留島。五島列島の島の中でも特に海岸線が複雑に入り組み豊かな漁場に恵まれた奈留島は、古くから漁業の島として栄えてきた。現在もまき網漁業、一本釣漁業、養殖漁業を主として年間約1 万6 百トンの水揚げ量を誇る島である。
しかし近年の水産業を取り巻く環境は決して楽なものではない。奈留島も例外ではなく、消費者の魚離れや過疎化、後継者不足などに悩む一面もある。そんな中、奈留町漁業協同組合では、より新鮮な水産物を消費地に送るため様々な努力を実行に移している。
加工場では「消費者にとってアジの開きは頭がついていた方が良いのか?毎日の食卓に上がる事を考えれば残渣も少ない頭無しの方が良いのではないか…」と消費者の気持ちになって商品の改善・開発を行う。また長崎県や五島市とも連携し、巻き網漁による漁獲高の向上や、首都圏流通を目的とした新しい取り組みにも挑み続けている。
「やるときゃ、やらんば」そう力強く語ってくれた組合員の姿に、今後の奈留町漁業協同組合の水産業に対する取り組みに期待せずにはいられない。
奈留町漁業協同組合
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